こんにちは、たけおです。
コントラクトMR時代は良かったことよりも大変なことが多かったですね。
コントラクトMRが悪いということではなく、MRに転職すると最初の1年間は専門スキルを身に付けて医師とまともに医薬品について語るまでに苦労するということです。
私の場合は配属後1年半で医薬品メーカーに正社員として入社したので、コントラクト時代は丸々苦労していたという印象です。
30代でコントラクトMRに転職して苦労したこと5選
- MR認定試験合格に向けた勉強
- 医薬品説明会のプレゼンスキル習得
- 配属されたプロジェクトの製品知識習得
- 担当施設ではベテランMRに見られてしまうこと
- 医師とクライアント(製薬メーカー)の両方がお客さん
当時のMR認定試験科目は「疾病と治療」、「薬理学」、「薬剤学」、「医薬概論」、「添付文書の基本用語」、「PMS」の6科目でした。(現在は、医薬品情報、疾病と治療、医薬概論の3科目)
約半年間研修所に泊まり込みで一日中座学、プレゼン、テストの繰り返しです。「試験に落ちたらプロジェクトに派遣できなくなるから実質解雇になる」と言われており、30歳を過ぎて後がないので背水の陣の思いで毎晩遅くまで本気で勉強しました。
私は医薬品卸のMSを経験していたので、全く医療業界が初めての人よりは多少は耳慣れしているので同期の中ではマシな方でした。
でも、中には今まで出会ったこともないくらい頭の良い仲間もいて、全くの他業界営業からの転職にも関わらず、テストは毎回満点で常にトップをキープしている人もいました。
しかも、研修時間後はいつも余裕で館内をプラプラ歩いています。彼曰く、研修中に習ったことを映像として頭の中に記憶できるそうです。「MRじゃなくで医者になれば良いのに」って心底思っていました。彼とは今でも交流があり、尊敬している親友です。
そんな苦労をして勉強した甲斐あって、本番の試験の時にはテキストの文章が全て丸暗記状態になっており、全科目正答率90%程度で合格しました。
これは自慢とかではなく、暗記問題なので時間をかけて本気で勉強すれば誰でも合格できるものなのです。そのかわり、自分に甘く努力することができない人は確実に不合格になります。単純明快です。
説明会のプレゼンスキル習得は、得意な人もいると思いますが、私は自信がない状態で人前で話をすることが苦手なので、かなり負担が大きかったです。
特にMRは、自分より知識のある医者や薬剤師に対してプレゼンを行うので、マニアックな質問をされると太刀打ちできません。特にMRになりたての時には、自分でも意味がよくわかっていない状態でプレゼンをしなければならない場面もあります。対処方法は「準備に時間をかけてよく理解すること」ですが、配属したての頃はどうしようもないので、自分なりに最大限努力して、あとは諦めましょう。
30歳を過ぎてからの新配属では、自分自身は知識が不足している状態でも、医師はベテランMRだと思っていますので、そのギャップがまた辛い状況になります。
私は親しくして頂いていた先生から、学術知識を期待されておらず、自身が取り扱う医薬品の質問を会社の「カスタマーサポートセンター」に目の前で電話を掛けられて恥ずかしい思いをしたこともあります。「おいしいイジリ」だと思って笑って流しましょう。
最後に、コントラクトMRは担当先の医師や薬剤師の他に、配属されたプロジェクトの社員もクライアントであり、お客さんということを忘れてはいけません。
期待されている成果を創出できなければ「リプレイス」となります。つまり契約打ち切りでMR交代ということです。
これがコントラクトMRの最大のリスクかもしれません。私は経験しませんでしたが、クライアントの理不尽な上司に気に入られなかったことでリプレイスされたMRを何人も見てきています。
ITスキルを磨いて、その組織にいなくてはならない存在になって重宝されているコントラクトMRもいます。独自の発想で工夫していて素晴らしいアイデアだと思います。
30代でコントラクトMRに転職して良かったこと
- 30代になっても本気で勉強する機会を与えて頂いたこと
- 1年半で、製薬企業の正社員MRになることができたこと
- 結局わくわく楽しく働くことができるようになったこと
まとめ
30代になってから、給料をもらって働かずに研修を受けることができるなんて素晴らしくないですか?
その時は必死なので実感がありませんでしたが、今こうしてブログに記していて改めて素晴らしさを実感しています。
とはいえ、最近は「MR不要論」が囁かれており、MRへの転職はオワコンと思うかもしれませんが、若くてアグレッシブなあなたなら、まだまだチャンスはあります。今CSOに採用される人は今後も製薬業界で必要とされる人材であると自信を持ってください。
「MRへの転職」が気になっている人は、迷わずチャレンジです。「行動」しましょう!
(自己責任で)
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